大腸がんや大腸ポリープは、定期的な内視鏡検査を行っていれば、早期に発見でき、内視鏡での治療が可能な病気です。つまり、大腸がんは予防できるがんのひとつであると言えます。現在、大腸がんは女性ではがん死亡原因の第1位、男性では第3位となっています。当院では従来に比べ痛みの少ない、安心できる大腸カメラ検査を行っております。

「大腸カメラ検査は痛くて、つらい、こわい」と思っている方に、ぜひ一度当院の内視鏡を受けていただき、ここで検査をしてよかったと、安心して帰っていただきたいと思っております。大腸カメラ検査を定期的にきちんと受けることが、大腸がんの早期発見・早期治療にはとても大切です。

大腸カメラ検査では、早期大腸がん、進行大腸がん、大腸ポリープ、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、大腸憩室症、虚血性腸炎といった疾患の診断・検査に有効です。

• 排便時に出血を認めたり、便に血が混在している
• 検診で便潜血反応が陽性
• 貧血を指摘されたり、急激な体重減少がある
• おなかの調子が悪い(腹痛、腹部膨満感など)
• 便通異常がある(便秘、下痢、便柱が細い)
• 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある
• 血縁者に大腸がんの方がいる
• 40歳以上で大腸カメラ検査を受けたことがない

従来に比べ痛みの少ない内視鏡検査

空気を入れる量を最小限とし、ほぼ直線的に大腸の一番奥まで到達する挿入法を行っております。これにより腸が伸びて突っ張ることが少なく、安全で体に負担の少ない検査が可能です。

おなかの張りにくい検査

小さなポリープも見逃さないよう、検査の際に十分に大腸を膨らませて観察しますが、お腹のはりをできるだけ少なくする工夫をしております。

(当院では、大腸を膨らませる際に、従来の空気ではなく、二酸化炭素ガスを使用しています。空気と異なり 腸管内にほとんど留まらず、すぐに吸収されてしまうため、検査後のお腹の張りが ほとんどありません。)

リラックスして受けられる検査

ご希望の方には、鎮静剤(静脈麻酔)が使用可能です。眠っている間に検査が終わるため、お腹の張りや痛みがとても少ないことが特徴です。検査後はリカバリールームで休憩いただいてから帰宅となります。

大腸カメラ検査は腸内をスコープで直接観察する検査ですので、下剤により腸の中をきれいにする必要があります(洗腸)。検査時間は通常20分程度ですが、腸の長さや状態により個人差があります。

大腸カメラ検査の流れは次の通りです。

検査予約

大腸カメラ検査をご希望の場合は、事前に外来を受診していただきます。医師による診察ののち、検査日を予約、服用中のお薬の確認(お薬手帳をお持ちの方は持参ください。お薬手帳がない場合には、お薬実物でもかまいません。)

検査前日

食事は、消化がよく大腸に便として残りにくい食事(低残渣食：検査食)を朝、昼、夕と摂取していただきます。夕食は21時までに済ませてください。お水、お茶、スポーツドリンクなど水分は夜間も摂取可能です。

検査当日

朝食は食べずに来院してください。お水、お茶、スポーツドリンクなど水分は摂取可能です。糖尿病の方は、検査当日の朝の糖尿病薬は服用しないでください。血液さらさらの薬に関しては、事前にスタッフより詳しくご説明いたします。その他の常用している薬は、通常通りに服用して大丈夫です。(事前の受診時に、スタッフより詳しくご説明いたします。)

液状の下剤を飲んでいただき、洗腸します(腸の中をからっぽにします)。(ご自宅で飲んでいただく場合と、来院後に飲んでいただく場合があります。)スタッフが最終排便の性状を確認し、検査が正しく行える状態かを判断します。便の性状が透明で黄色の水様になれば大丈夫です。

検査

検査着に着替えます。(電気メス使用の可能性があるため、貴金属類は外してください。)内視鏡ベッドに横になっていただきます。用手で肛門の診察後、検査を開始します。(ご希望の方は、鎮静剤を注射し、眠った状態で検査を行えます。)検査の所要時間は通常20分程度ですが、ポリープ切除やそのほか検査治療処置が必要となった場合は、処置に応じて延長があります。

検査後

検査終了後は休んでいただき、その後、医師より検査結果の説明があります。生検検査(腸粘膜や腫瘍組織の組織片を採取し、細胞レベルの精密検査に提出します)やポリープ切除(切除したポリープは、きちんと取りきれているか、また細胞の顔つきをみるために精密検査に提出します)を行った場合は、結果帰着まで2週間かかるため、あらためて次回外来で精密結果をご説明します。

(鎮静剤使用の場合には、検査後、鎮静剤の効果を打ち消す薬を使用します。鎮静剤効果が切れるまで、しばらくお休みいただいてからの帰宅となります。)
(鎮静剤を使用した場合には、検査後の車の運転は出来ません。鎮静剤をご希望の方は、運転できる方とご一緒に、車で来院されることをおすすめします。)

大腸カメラ検査のみ	約7,000円
生検(組織検査)　×1カ所	＋4,000円
生検　×3カ所	＋11,000円
鎮静(点滴麻酔)希望の場合	＋2,000円

※状況により、金額が前後することがあります

ポリープ切除(小さなもの)　×1カ所	約22,000円
ポリープ切除(小さなもの)　×3カ所	約27,000円
鎮静(点滴麻酔)希望の場合	＋2,000円

※状況により、金額が前後することがあります